私たちは知らない間に健康に害のある化学物質を摂取しています。
この記事で指摘しているすべての化学物質を排除することは、もはや不可能と思いますので、極端に神経質になる必要はありません。
この記事を読むことで、環境ホルモンの実態と危険性、回避する方法が分かるようになります。
食事の最適化など健康を意識されている方は環境ホルモンに目を向けてみてください。
「環境ホルモン」は「内分泌かく乱化学物質」です。
「内分泌かく乱化学物質とは、無処置の生物やその子孫や(部分)個体群の内分泌系の機能を変化させ、その結果として健康に有害な影響を生ずる単一の外因性物質または混合物である」とされています。
世界保健機関/国際化学物質安全性計画(WHO/IPCS)の見解
環境ホルモンとは何か?
環境ホルモンとは、外部からの化学物質が人体や生物の内分泌系に影響を与え、ホルモン機能を変化させることを指します。
具体的には、動物や人間の体内で働く内分泌系のホルモンに類似した働きをするため、内分泌攪乱物質とも呼ばれています。内分泌系とは、体内でホルモンを分泌する組織や器官のことで、体内の生理機能を調整するために働いています。
環境ホルモンは、内分泌系にあるホルモン受容体に作用することで、内分泌系に影響を与えます。
ホルモンとは、人や動物の体内で生産される化学物質で、特定の細胞や組織に作用して、身体の機能やプロセスを制御する役割を持つ物質のことです。ホルモンは、内分泌腺と呼ばれる器官によって分泌され、血液を通じて体中に運ばれます。ホルモンは、代謝、成長、生殖、ストレス反応などの様々な生理的プロセスを調節するために重要な役割を果たしています。
汚染物質から発生する危険な化学物質
人工的に作られた化学物質である環境ホルモンは汚染物質から発生する危険な化学物質のことを指します。これらの化学物質は、私たちの身近にある日用品や食品に含まれています。
塩素系漂白剤、ホルモン剤、除草剤、防腐剤などに含まれ、水や土壌、空気、食品、建物などから人体に摂取されることがあります。
この化学物質は人間の内分泌システムを乱すことができ、生殖能力や免疫力を低下させる可能性があります。
環境ホルモンは社会毒です。解毒方法はあるのか?
環境ホルモンの怖いところは、無意識のうちに取り込んでしまっていることです。
吸収してしまう経路は、経口吸収と経皮吸収の2種類あります。
食べ物や調理器具、食器、大気中の物質など接触するものから口を経由して吸収してしまう場合と、皮膚から吸収してしまう場合があります。吸収された化学物質は生命活動に不必要な物質ですので血管の中に入って肝臓で解毒されます。
多くの化学物質は90%程度処理されると考えられておりますが、肝臓の状態が悪かった場合には解毒が少なくなります。
日常的にお薬を服用されている方、アルコールよく飲む方は肝臓が弱っている可能性がある為、環境ホルモンに対する抵抗が弱くなっている可能性があります。
知っておきたい有害な化学物質
環境ホルモンには、様々なタイプがありますが、それらの中でも特に健康に有害な化学物質には以下のようなものがあります。
- フタル酸エステル: プラスチック製品や接着剤、染料などに使用されることがあり、内分泌システムを乱す可能性があります。
- テトラクロロエチレン(PCE) : 食品や建物などから摂取されることがあり、肝臓や腎臓の機能障害を引き起こす可能性があります。
- ポリフルオロアルキル化合物(PFAS): 水や食品などから摂取されることがあり、癌や先天異常の原因となる可能性があります。
まとめ | 環境ホルモンから身を守るための対策
環境ホルモンから身を守るための対策については、家庭や職場での取り組み方が重要です。以下にその一部を紹介します。
- 化学物質に接する機会を減らす: 環境ホルモンは、日常生活において多くの化学物質に接する機会があります。できるだけ、有害な化学物質に接する機会を減らすことが重要です。例えば、洗剤や洗浄剤、殺虫剤などは、代替品を選ぶことで、環境ホルモンに曝露するリスクを減らすことができます。
- 食生活に気をつける: 環境中に存在する化学物質は、食物を通じて体内に取り込まれることがあります。できるだけ、有機野菜や果物、無農薬の食品を選ぶことで、環境ホルモンに曝露するリスクを減らすことができます。
- 住居環境を整える: 環境ホルモンは、家庭や職場の空気中にも存在します。空気を浄化するためには、空気清浄機や換気扇などを使うことが有効です。
- 環境保護に取り組む: 環境保護に取り組むことは、環境ホルモンの減少につながります。例えば、環境に優しい自転車や徒歩での移動、エコバッグの使用など、小さなことから始めることが重要です。
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